精油(エッセンシャルオイル)について

精油とは?
メディカルアロマとして使う精油は、どれでもいいというわけではありません。
それでは、精油について勉強していきましょう。
精油とは、エッセンシャルオイルとも呼ばれています。
植物の花や葉、樹皮、果皮、果実、木部、根、種子、樹脂などから抽出したもので、
様々な植物の薬理作用が高濃度に含んでいます。
精油って香りがしますよね。
その香り(芳香)がお薬のような作用(薬理作用)をするんです。
私たちは、この薬理作用に注目しています。
そして、精油には、水に溶けにくく、揮発性といった特徴があります。
精油はどうやって作られるの?
精油は、植物から抽出されます。
抽出方法は、成分の特徴や、抽出部位、含まれる芳香成分の性質によって異なります。
精油で使われる主な抽出方法は次の3つになります。
水蒸気蒸留法
ほとんどの精油がこの方法で作られます。
最もポピュラーな抽出方法です。
冷式圧搾法
柑橘系の果皮等から抽出する方法です。
溶剤抽出法(アブソリュート法)
有機溶剤を使って、芳香成分を溶かし出す方法です。
溶剤を使っているので、メディカルアロマとして使うことはありません。
メディカルアロマで使う精油
私たちがメディカルアロマテラピーで使う精油は、100%天然でなければなりません。
それを証明するためにも、ガスクロマトグラフィーと言って、非常に精密な分析機械により成分分析を行い、そのデータを公開していることが必要です。
私たち、日本メディカルアロマテラピー協会では、プラナロム社もしくは健草医学舎の精油を使用しています。
右側の白いキャップのが、プラナロム社の精油。
左側の黒いキャップが、健草医学舎の精油。
いずれの精油にも下記の画像のような、成分分析表というのが箱の中に精油と一緒に入っています。
上記の画像をよく見てみると、一番上にケモタイプ精油成分分析表って書いてありますね。
まず最初に、皆さんにケモタイプという言葉を覚えて欲しいです。
ケモタイプとは
学名が同じ名前の植物でも、育った環境や土壌、気候が違うとガスクロマトグラフィーで成分を分析すると、違った成分が検出されます。
これを「ケモタイプ(Chemotypes/化学種)」と言います。
ここで、大事なのが学名が同じということ
フランス語のChemo(化学)とType(種)を合わせた言葉で、品質基準H.E.C.T.と表記されています。
これは Huiles Essentielles ChémoTypées の略語で、化学+種類によって定義されたエッセンシャルオイル(精油)のことで、ケモタイプ精油の略号は『HECT』と表示されています。
しかし、残念なことに表示する規制がなかったので、多くのメーカーが表示されているのが現状です。
必ず、先ほどご紹介した成分分析表があって、農薬が検知されないものを使用してくださいね。
ケモタイプの精油は、ローズマリーが代表的です。
ローズマリー・カンファー
ローズマリー・シネオール
ローズマリー・ベルベノン
同じ学名ですが、成分分析をすると
ローズマリー・カンファーは、カンファーの成分が多く
ローズマリー・シネオールは、シネオールの成分が多く含まれていて
ローズマリー・ベルベノンは、ベルベノンの成分が多く含まれています。
芳香成分の含有量が多いものが、名前についている特徴があります
ユーカリは、ケモタイプなのでしょうか?
ユーカリ・レモンもあれば
ユーカリ・ラディアタもあるし
ユーカリ・ディベスもあるよ!
と、アドバイザー受講生 から質問がありました。
いい質問ですね!
ユーカリは、それぞれ学名が違うので、ケモタイプではありません。
ケモタイプ精油とは
メディカルアロマテラピーを実践する場合、不調に対して必要な有効成分(芳香成分)が一定量以上含まれる精油を使用する必要があります。
その成分(芳香成分)が、一定量以上ないと欠品となる場合があります。
また、100%天然なものでなければいけません。
もし、不純物が混入していたら?
農薬が入っていたら?
精油は、フレッシュハーブの約200倍の濃度のものが、ぎゅっと濃縮されています。
もし、農薬が混入したものであったら、農薬も同じ約200倍の濃度のものが精油に含まれていたらどうでしょうか?
大げさかもしれませんが、人体に影響を及ぼすことは皆さんもお分かりだと思います。
このように、
- 天然植物100%でできているのか!
- 不純物が入っていないのか!
- 芳香成分が一定量以上入っているのか!
- 農薬が入っていないのか!
これらの検査をしてクリアされたものがケモタイプ精油となります。
安全なメディカルアロマを実践するためにも、ケモタイプ精油を使用することが不可欠だということが、わかっていただけだでしょうか?
あなたがもし、メディカルアロマを勉強したい!!
とお考えの方は、その協会がどの精油のメーカーを使っているのか?
是非、調べてみてくださいね。
家族の健康を守るお母さん。
メディカルアロマがなんでもいいと言うわけではないので、しっかりと選別できる目を養ってもらいたいと思っています。